イノシシは都会以外に住む人にとっては、わりと身近な動物だと思います。
筆者は電車の運転士をしておりましたが、
運転中「並走」したことが何度かありました。
(一番多いのは鹿でしたが)
イノシシの困った点は、やはり農作物被害です。
筆者の父の家庭農園も、食われてしまいました。
農家の方にとってはもっと深刻な問題でしょう。
農林水産省の平成28年度の統計では、
イノシシの全国農作物被害総額は51億円ということです。
さて、最近イノシシの農作物被害が離島でも広がっています。
駆除してイノシシが生息して居ないはずなのにどうして?
本土から「泳いで」渡ってくるようです。
目次
- イノシシはどのくらい泳げる?距離は?
- ゾウはどのくらい泳げる?どこで見られる?
- ウサギは泳げる?ジミーカーター・ウサギ事件とは
1.イノシシはどのくらい泳げる?距離は?
私には意外でしたが、イノシシは泳ぎが得意だそうです。
海外では「Good Swimmer」と呼ばれています。
デンマークでは豚ウイルスを防ぐために、
ドイツとの国境に70キロのフェンスを整備しました。
ところが「Good Swimmer」のイノシシは、楽々と海からやってきてしまうのです。
「8千万デンマーククローネ(約13億5千万円)が無駄になった。」
「まったくイノシシのことを何もわかっちゃいないぜ。」(地元猟師談)
政府は非難を浴びることになりました。
兵庫県淡路島南部から4キロほど離れた小島、
沼島でもイノシシ被害が広がっています。
もともとイノシシがいなかったのに、淡路島からの4キロを泳いで来るのです。
瀬戸内海の小豆島や他の離島でも同様の被害が出ています。
さらに、長崎県壱岐市では、はるばる対岸の糸島半島から
30キロ!泳いでイノシシが渡ったと思われる農作物被害が出ました。
30キロとなると、走ってでも大変な距離です。
かつて私が運転中目撃したイノシシは
体重が軽く100キロはありそうでした。
あの重量で、これだけ泳げることが不思議でなりません。
30キロ程度泳ぐ目撃例は、他にも多数あります。
そんなイノシシにとって数キロ泳いで島に渡ることは
簡単なことなのでしょう。
2.ゾウはどのくらい泳げる?どこで見られる?
ほとんどの哺乳類は泳ぐことができるそうです。
巨大なゾウも例外ではありません。
ゾウは3トンもの体重ですが、水中では浮力があり楽なようです。
長い鼻をシュノーケルのようにして呼吸するそうです。
アフリカゾウの記録では48キロ、6時間泳ぎ続けたものがあります。
あの巨体で水中を泳ぐ様をぜひ見てみたいものですね。
では海外に行かないと見られないのでしょうか?
なんと静岡県富士サファリパークでは、ゾウの泳ぎを見ることができます。
深さ3メートル、全長65メートルの巨大水槽でアジアゾウが泳ぐのです。
気分ゾウ次第ですので、タイミングが良くないといけません。
「ゾウの泳ぎ」の公開は暑い期間のみになります。
2018年は6月15日ばから9月いっぱいまででした。
きっと非日常のゾウさんの姿に癒されることでしょう。
3.ウサギは泳げる?ジミー・カーターウサギ事件とは?
大抵の哺乳動物は泳げると記しました。
犬も「犬かき」で有名ですね。
猫も、水は嫌いですが泳げるようです。
では筆者の好きなウサギはどうでしょうか?
あまりイメージが湧きませんが、泳げるようです。
もちろん好んで泳ぐわけではないようです。
ウサギの泳ぎについて面白いエピソードがあります。
「ジミー・カーターウサギ事件」(Jimmy Carter rabbit incident) です。
1979年4月20日、故郷ジョージアで、
当時の米国大統領ジミー・カーターは、一人でボートに乗って釣りをしていました。
そこに猟犬に追われたウサギが、
ボートに向かって泳いできたのです。
必死のウサギは狂暴そうでした。
もう少しで追いつかれそうになり、
パドルでウサギに水を浴びせ、追い払いました。
カーターの周りの人間は
「ウサギが泳げるわけないだろ!」
「そんな恐ろしいウサギがいるのか?」誰も信じなかったそうです。
四か月後、ホワイトハウス報道官ジョディ・パウエルは
AP通信記者に、この出来事を話しました。
翌日から通信社はこの話題で持ちきりとなりました。
「殺人ウサギ(killer rabbit)に大統領襲わる!」とはやし立てました。
ウサギが小型のかわいいものではなく、ヌマチウサギという
足の長い大きなものだったので、大統領も驚いたのでしょう。
アメリカンジョークのB級ニュースです。
じわじわくるネタ話だと思います。
さて泳ぐ動物イノシシ・ゾウ・ウサギについて記してみました。
筆者が子供のころ飼っていた犬も、
夏に近所の川で上手に泳いでいました。
(今では泳ぐことのできない川となりましたが)
動物の運動能力にはたびたび驚かされます。
読んでいただきましてありがとうございました。